
Shopifyの管理画面を隅々まで探しても、置き配を設定する項目が見つからないといった経験のある方は多いはずです。再配達の負担や配送コストの上昇を減らすために置き配を検討し始めた方も多いと思います。
結論から述べると、Shopifyの標準機能だけで置き配を設定することはできません。ただしアプリを1つ導入すれば、チェックアウト画面に置き配を追加できます。難しい設定や配送業者との個別契約も必要ありません。本記事では、その具体的な手順やおすすめのアプリをご紹介します。
目次
Shopifyの配送設定なら「配送日時指定.amp」がおすすめ
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Shopifyアプリ「配送日時指定.amp」を使えば、配送業務の煩わしい作業を削減できます。
・日本の配送会社に合わせた配送日時の指定の受付(休業日や締め時間の設定も可能)
・商品タグやカート内商品の条件によって配送希望日を指定できないように設定
・出荷伝票CSVエクスポートや追跡番号アップロード
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また、配送日時指定.ampについて詳しく知りたい方はこちらの記事を御覧ください。
そもそも「置き配」とは?
置き配とは、受け取る人が在宅していなくても、玄関先や宅配ボックスなど指定した場所に荷物を届けてもらう配送方法のことです。対面での受け渡しが不要になるため、配達員と直接顔を合わせずに荷物を受け取れます。
受け取り場所としては、玄関前や宅配ボックス、ガレージ、置き配バッグの中など、購入者があらかじめ指定した場所が使われます。もともとはコロナ禍の非接触ニーズから広まりましたが、今ではその枠を超えて、再配達を減らすための標準的な選択肢として位置づけられるようになっています。
再配達が引き起こす社会的な課題

国土交通省の調査によると、宅配便の再配達率は2024年10月時点で約10.2%です。10個に1個は1度で届かず、配達員がもう一度同じ場所に足を運んでいる計算になります。
この再配達には年間で約6万人分のドライバーの労働力が使われているとされ、再配達によるトラックのCO2排出量は年間25万トンを超えるという試算もあります。最新の調査(2026年4月時点)によると、宅配便の再配達率は約7.6%まで減少しています。約10.2%から大幅に改善が見られました。
つまり置き配は、個々のストアの都合だけでなく、物流全体の持続可能性に関わる取り組みだということです。
物流の2024年問題と2026年問題
物流業界ではドライバー不足や長時間労働を背景に、輸送体制の見直しが進んでいます。なかでも大きな転換点となったのが「2024年問題」と「2026年問題」です。
2024年問題とは、2024年4月からトラックドライバーにも時間外労働の上限規制が適用されたことで、従来と同じ輸送量を維持しにくくなる問題を指します。長時間労働に依存してきた物流体制の見直しが求められ、中継輸送や共同配送、積載率の向上など、輸送効率を高める取り組みが重要になりました。
一方、2026年問題として注目されているのが、物流効率化法などの制度改正への対応です。2026年4月以降は、一定規模以上の荷主や物流事業者に対し、中長期計画の作成や定期報告、物流統括管理者の選任などが求められます。
つまり、2024年問題が主に「ドライバーの働き方」を見直す契機だったのに対し、2026年は荷主を含めたサプライチェーン全体で物流を効率化する段階に入るといえます。物流事業者だけでなく、メーカーや卸売、小売、EC事業者などにとっても、発注方法や荷待ち時間、配送体制を見直す必要性が高まっています。
Shopify標準機能でできること・できないこと
| 機能 | Shopify標準機能 | 置き配の実現に必要か |
| 配送料金の設定 | できる | 〇 |
| ローカルデリバリー、店舗受け取り | できる | ー |
| 配達予定日の表示(一部配送会社連携時) | できる | ー |
| 玄関先などへの置き配指定 | できない | 必須 |
| 商品タグごとの置き配対象/対象外の設定 | できない | 必須 |
置き配そのものを選択肢として表示させる機能は標準では用意されていません。そのため「置き配」をチェックアウト画面に表示させたい場合は、Shopify単体では実現できず、対応したアプリを別途導入する必要があります。
なお、Shopifyとヤマト運輸のように、Shopify本体と物流会社が直接連携して配送サービスを拡充する動きも出てきています。ただしこれはコンビニ受け取りや配達予定日の表示が中心で、置き配そのものを標準機能として選べるようにするものではありません。
Shopifyで置き配を導入する方法
標準機能で足りない部分は、Shopifyアプリストアで提供されているアプリを使うことで補えます。
対応アプリを導入して置き配を選択肢に加える

例えば、Shopify向けのアプリ開発を行っているand.dが提供する「配送カスタム.amp」は、配送地域や発送方法、注文金額や重量といった条件に応じて、配送料金を自由に設定できるアプリです。
【主な機能・特徴】
- 細かい配送料設定|自社ストアの運営状況に合わせた細かい配送料設定が可能
- 日本特有の配送システムに対応|クール便や代引きなど
- 離島などの地域別配送料金設定|都道府県や郵便番号ごとに配送料金の設定
- 商品タグごとの配送料金設定|クール便や小型郵便対象など
- 金額・重量別の配送料設定|注文の合計金額や合計重量に応じて、柔軟に配送料を自動計算・設定可能。
- 置き配対応|カンガルー置き配便の設定
- 複合条件での配送料金設定|複数の配送料金設定条件を加味した配送料金設定
- 配送料金シミュレーター|配送料金シミュレーターを使用して、設定した条件が意図通り機能するか確認可能
【事例】
クリーニング業界で使用される洗剤や機会の提供を行っている「株式会社光栄産業」では、一般家庭向けの洗剤販売サービス「DAILY CLEANERS & CO-」において「配送カスタム.amp」内の機能である「カンガルー置き配便 by LOCCO」を導入しました。置き配を活用し、再配達を減らしトラックからのCO2排出量削減に取り組んでいる事例です。
参照:光栄産業、脱炭素社会に向けて「宅配便の再配達削減」を目指す
【どのような方に向いているか】
・クール便・代引き・置き配など日本特有の配送形態を採用している方
・商品ジャンルごとに異なる送料設定をしたい方(例:食品と雑貨で送料条件を分けたい)
・離島や特別地域に柔軟に対応したい方
価格(14日間の無料体験あり)
| NORMAL | ADVANCED |
| $12/月 | $24/月 |
| 基本機能(都道府県、郵便番号、注文合計金額・重量・個数)による送料計算小型郵便、クール便など商品タグごとの配送料金の設定代引きカンガルー置き配便の配送料金の設定複数の配送料金の設定条件を加味した配送料金シミュレーター | NORMALプランの機能全てヤマト運輸 コンビニ受け取りの配送料金設定上記の条件を組み合わせた複合条件の設定【β版】 |
配送業者と連携した置き配サービスの例
対応エリアは変更される可能性があるため、実際の導入時には最新の情報を配送会社側で確認してください。
| サービス名 | 提供元 | 特徴 |
| カンガルー置き配便 by LOCCO | セイノーホールディングス/LOCCO | 幹線輸送とギグワーカーによるラストワンマイル配送を組み合わせた置き配専用サービス |
| コニポス | セイノーグループ(地区宅便) | 1個120円からポストに投函する低コストの配送サービス。在宅の要不要を問わない |
Shopifyに置き配を導入する3つのメリット
物流業界の人手不足や再配達の削減が課題となるなか、EC事業者にとっても配送方法を見直す重要性は高まっています。ここでは、置き配を導入する主な3つのメリットを紹介します。
再配達削減によるコストと環境負荷の軽減
置き配を利用すれば、購入者が不在でも指定された場所に荷物を届けられるため、再配達の発生を抑えられます。
再配達が減ることで、配送会社の業務負担や配送コストの軽減につながるほか、再配達のためにトラックを走らせる回数も減らせます。その結果、燃料消費やCO2排出量の削減にもつながります。
環境負荷の軽減やサステナビリティへの取り組みを対外的に示したい企業にとっても、置き配の導入は具体的な施策のひとつとして位置づけやすいでしょう。
購入者の受け取り体験の向上
置き配を利用することで「在宅していなければ荷物を受け取れない」という制約を減らせます。購入者は自宅にいない時間帯でも玄関前や宅配ボックスなどで荷物を受け取れるため、自分の生活スタイルに合わせた受け取りが可能になります。
特に共働き世帯や一人暮らしなど、日中に自宅を空けることが多い購入者にとっては大きなメリットです。荷物を受け取るために予定を調整したり、再配達を依頼したりする手間が減ることで、購入後のストレス軽減にもつながります。
配送業務の効率化
置き配の導入は、EC事業者側の配送関連業務を効率化する効果も期待できます。
再配達が減れば「荷物が届かない」「再配達を依頼したい」といった配送に関する問い合わせも減少し、カスタマーサポートの負担軽減につながるでしょう。
Shopify上で配送方法を整理して管理できる環境を整えることで、配送サービスごとに異なる運用を行う負担を減らし、担当者に依存した運用を防ぎやすくなります。
導入前に確認しておきたい注意点
置き配は便利な配送方法ですが、すべての商品や配送先に適しているわけではありません。導入後のトラブルを防ぐためにも、対応エリアや商品特性などをあらかじめ確認し、自社ストアに適した運用方法を検討しておきましょう。
対応エリアや配送業者の確認
置き配サービスによっては、利用できる地域や配送条件が決められています。自社の主な出荷元や配送先がサービスの対象エリアに含まれているか、利用している配送業者が置き配に対応しているかを事前に確認しておきましょう。
全国一律で利用できるとは限らないため、導入前に各配送会社やサービス提供事業者の対応状況を確認することが重要です。
高額品・要冷蔵品など置き配に向かない商品への配慮
すべての商品が置き配に適しているわけではありません。例えば、高額商品や盗難時の損失が大きい商品、要冷蔵・要冷凍の商品などは、置き配によって盗難や品質劣化といったトラブルが発生する可能性があります。
そのため、すべての商品で一律に置き配を選択できるようにするのではなく、商品特性に応じて対象を分けることが重要です。
「配送カスタム.amp」のように、商品タグなどの条件に応じて配送方法を出し分けられるアプリを利用すれば、特定の商品だけ置き配の対象外にするといった設定も可能です。
自社で扱う商品の特徴を踏まえ、置き配を利用できる商品と利用できない商品を整理したうえで導入するとよいでしょう。
Shopifyの置き配についてよくある質問
Shopifyストアへの置き配導入を検討する際には、受け取り方法の違いやリスク、導入コストなどが気になる方も多いでしょう。ここでは、置き配に関するよくある質問を紹介します。
置き配とコンビニ受け取りの違いは何ですか
置き配は、玄関先や宅配ボックスなど、購入者が指定した場所に荷物を届けてもらう受け取り方法です。
一方、コンビニ受け取りでは、配送された荷物を購入者自身が指定したコンビニエンスストアまで取りに行く必要があります。
どちらも自宅で配送員から直接荷物を受け取る必要がない点は共通していますが、受け取りの手間には違いがあります。日中不在になることが多く、自宅付近でそのまま荷物を受け取りたい購入者にとっては、置き配のほうが利用しやすいケースもあります。
置き配を導入するデメリットはありますか
置き配の主なデメリットとして、盗難や荷物の劣化などのリスクが挙げられます。
特に高額商品や食品などを扱うストアでは、すべての商品を置き配の対象にするとトラブルにつながる可能性があります。
そのため、商品ごとに置き配の利用可否を設定できる仕組みを用意しておくことが重要です。商品タグなどの条件に応じて配送方法を出し分けられるアプリを活用すれば、リスクの高い商品だけ置き配の対象外にするといった運用もできます。
導入にかかる費用の目安はどれくらいですか
「配送料カスタム.amp」の場合、月額12ドルから利用できるプランが用意されており、14日間の無料トライアルも利用できます。
まずは無料トライアル期間を活用し、実際のShopifyストア上で配送方法の表示や設定方法、購入者側の操作感などを確認したうえで、本格導入を判断するとよいでしょう。
まとめ
Shopifyストアに置き配を導入することで、購入者の受け取り利便性を高めながら、再配達の削減や配送業務の効率化にもつなげられます。
Shopifyの標準機能だけで置き配を細かく設定することは難しいため「配送カスタム.amp」のような配送方法をカスタマイズできるアプリを活用する方法が有効です。
一方で、置き配には対応エリアや商品特性による制約もあります。高額商品や要冷蔵・要冷凍商品などを扱う場合は、商品ごとに配送方法を出し分けられる仕組みを整えておくことが重要です。
再配達の削減や物流効率化が社会全体の課題となるなか、置き配は一部のECストアだけが導入する特別な配送方法ではなく、今後のEC運営における選択肢のひとつとして重要性が高まっていくと考えられます。
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また、配送日時指定.ampについて詳しく知りたい方はこちらの記事を御覧ください。



