「Shopifyで代引き決済を設定しようとしているが、手順や注意点がわからない」
「そもそも代引きの利用状況やどのようなECストアに代引きが効果的かを知りたい」
ShopifyでECストアを運営している方の中には、上記のような悩みや疑問を持つ方もいるでしょう。
そこで本記事では、Shopifyで実際に代引き決済を設定する方法や、代引き決済をスムーズにする便利なアプリを紹介しています。
配送業者ごとの代引き決済手数料や、代引きの現状についても詳しく解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
代引き利用状況とその特徴
代引きとは、オンライン上で購入した商品を受け取る際に、顧客が配達員に直接代金を支払う決済方法です。代引きの正式名称は「代金引換」といいます。
以下は、総務省が調査したネットショッピングで使用される決済手段の調査結果です。
参考:令和4年 情報通信白書 21. インターネットで購入する際の決済方法(複数回答)
全体の70%以上はクレジットカード払いですが、25%は代引きを決済手段として使用しています。
およそ4人に1人が代引きを使っているデータからも、まだまだ利用者の多い決済手段であることがわかります。
参照:SB Payment Service 【調査結果】通販サイトで最も利用される決済手段とは?決済手段導入のポイントを解説
上記は、ネットで買い物をした際の決済方法を性別・年代別でグラフにしたものです。
全体的にクレジットカードの割合が多いですが、男性・女性ともに、10~20代の若年層と60代以降の高齢層の利用率が高いことがわかります。
代引きのメリット
参照:Kanmu 代引など通信販売の決済手段に関する意識調査
上記のグラフからもわかるように、代引きが決済手段として用意されていることで、下記のようなユーザーニーズを満たせることがわかります。
- クレジットカードを持っていない
- クレジットカードを使いたくない・情報の入力に抵抗のある
- 商品を確認した後で支払を行いたい
近年クレジットカードの情報漏洩などの事件がメディアで報道されていることによって、クレジットカードを持っていたとしても入力を嫌がるユーザーは少なくありません。そこで代引きの決済手段があることによって、購入者の選択肢を広めることができ、メリットが大きいといえます。
代引き導入時に気を付けること
代引き決済を導入する場合、便利な面がある一方で、下記リスクも考慮する必要があります。
受取拒否
代引き決済で商品を送ったものの、購入者が商品を受取拒否した場合、ショップ側が往復の送料と代引手数料を負担する必要があります。これは、ユーザーが購入後に心変わりをした場合や、予期せぬ事情で受け取れなくなった場合にしばしば起こり得る問題です。
特に高額商品や重い商品の場合、送料が高額になるため、ストア側にとっても大きな負担となります。このリスクを軽減するためには、購入前にしっかりと確認を促すメッセージを表示するなどの対策が有効です。
代引き手数料が高いと感じ購入を見送られる
代引き手数料は、購入者の購買意欲に大きな影響を与える可能性があります。特に商品の価格と代引き手数料が商品価格に対して高いと感じられてしまうと、購入を見送られるリスクが高まります。
このため、手数料を適切に設定することが重要です。また、手数料を無料にするキャンペーンを実施するなど、購入者にとって魅力的なオファーを提供することも検討しても良いでしょう。
再配達が必要になる可能性がある
代引き決済の商品は宅配ボックスの利用ができないため、ユーザーが配達時間に在宅していない場合、再配達が必要になります。再配達が繰り返されると、配送コストが増加し、長期間配達できない状況が続くと返品扱いになるため、注意が必要です。
再配達のリスクを軽減するためには、購入者に配達日時の指定を促すことや事前に配達予定を通知するなどの工夫がストア側に求められます。また、再配達の回数を制限するポリシーを設けることも一つの方法です。
ユーザーのニーズに合わせて導入を検討する
もしユーザーがクレジットカードを持っていない、あるいは使うことに抵抗があるユーザーが多いことが分かるのであれば、代引きを導入することは損ではありません。しかし、ユーザーの属性としてキャッシュレス決済が多いセグメントであれば特に決済方法を多様化させる必要もないでしょう。ストア側のコストも考えて決めましょう。
在庫管理が複雑化しないようにする
代引き決済を導入すると、上記のように受取拒否や再配達のリスクがあるため、在庫管理が複雑にならないよう注意する必要があります。返品された商品が再度販売可能な状態であるかどうかを確認し、在庫に戻す手間が発生してしまいます。このため、在庫管理システムをしっかりと整備し、返品商品の状態を迅速に確認できる体制を整えることが重要です。
代引き導入に向いているストアの特徴
下記のようなストアの場合、代引き決済の導入に向いていると言えます。
- クレジットカードを持っていない若年層がターゲット
- クレジットカード情報の提供に抵抗がある高齢者層がターゲット
- 多様な決済方法を用意し販売の機会損失を防ぎたい
代引き決済は、上記の若年層や高齢者層にとって、安心して利用できる支払い方法だと言えます。また、顧客の支払いの選択肢を広げ、販売機会の損失を防ぎたいと考えるストアにとっても有効な手段になり得ます。効果も期待できるでしょう。
これらの条件に当てはまるストアは、代引き決済の導入を検討してみるとよいかもしれません。
Shopifyで代引きを導入するための手順
代引き決済は、日本でネットショッピングを楽しむユーザーが頻繁に使用する決済方法です。ここでは、Shopifyの標準機能を活用して代引き決済を導入するための具体的な手順をキャプチャ付きで詳しく解説します。
手順1:「手動の決済方法を追加」を選択
管理画面から「設定」>「決済」の順に進み、「手動の決済方法」欄にある「手動の決済方法を追加」を選択します。
決済方法が表示されるので、「代金引換」をクリックします。
手順2:「代金引換を有効化する」を選択
「代金引換を設定する」という画面が表示されるので、「詳細」「支払の手順」を入力し、「代金引換を有効化する」をクリックします。
ここで設定する「詳細」の文言は、決済画面に表示される内容です。そのため、ユーザーに代引きの手数料が発生する旨などを記載しましょう。
手順3:「Cash on Delivery(COD)」が表示されていることを確認
先ほどの決済画面に自動で戻ったあと、「手動の決済方法」の欄に、代引きを意味する「Cash on Delivery(COD)」が表示されていることを確認しましょう。
ここまでで、代引き決済の設定は完了です。
手順4:実際に代引き設定が適用されているかを確認
設定が完了したら、実際に代引き設定が適用されているかを確認します。
「設定」>「チェックアウト」>「チェックアウトをカスタマイズ」の順に進めていきます。
メールアドレスと配送先住所を入力し、「配送方法の選択へ進む」をクリックします。
配送方法を選択し、その下にある「支払い」欄に「代金引換」選択肢の表示と、詳細内容で設定した文言が表示されていれば、設定は正しく行なわれています。
Shopifyで代引き設定する際の注意点
Shopify標準機能を利用して代引き決済を設定する際、以下の点に注意が必要です。
- 国内配送にのみ対応
- 支払画面に代引き手数料が表示されない
- 代引き対応には上限金額がある
- 返品・交換ポリシーを明確にしておく
ここでは、それぞれについて詳しく解説します。
国内配送にのみ対応
代引き決済は、日本国内間の運送にのみ対応しています。そのため、日本から海外へ、または海外から日本への配送には適用できません。
また、配送会社によっては取り扱えない地域が存在する場合もあるため、詳細は各配送会社に直接確認することをおすすめします。
支払画面に代引き手数料が表示されない
代引き決済を利用する際、代引き手数料が発生します。
しかし、Shopifyの支払い画面では手数料を合算した金額が表示されないことに注意が必要です。購入したユーザーは、決済画面で見た金額と実際に支払う金額が異なるため、請求額に驚いてしまうことも考えられます。そのため、代引き決済を設定する際の「詳細」や「支払の手順」に代引き手数料が発生し、合計金額で表示されるものとは異なることを記載しておくことが重要です。
代引き手数料を明確にしておかなければ、顧客からのクレームに繋がる場合もあるため、しっかりと記記載するようにしましょう。
具体的な対策方法として、上述の「Shopifyで代引きを導入するための手順」の手順3で説明した、「詳細」と「支払の手順」に代引き手数料が発生する旨を明記します。
【詳細】への記載例
※必ずご確認ください※代引き決済を利用した場合、配送1件ごとに〇〇円の手数料が発生します。決済画面には手数料が反映されていないため、実際の合計金額が異なります。ご注意ください。商品到着時には【決済画面に表示されている金額 + 代引き手数料〇〇円】を配達員にお支払いください。 |
また、決済ページに注意書きが表示されていたとしても、それをユーザーが見落としてしまう可能性もあります。そのため、注文後に別途メールやSMSで、代引き手数料を加えた合計金額を通知するのも有効です。
代引き対応には上限金額がある
代引き決済が可能な上限金額は、配送会社によって異なります。そのため、高価格帯の商品を販売している場合、使用を検討している配送会社で扱える上限金額を確認した上で代引き決済を利用する必要があります。
「各社の代引き手数料」の章では、主な配送会社の代引き上限額についても触れているので、ぜひご参照ください。
返品・交換ポリシーを明確にしておく
代引き決済で商品を購入した際の返品・交換ポリシーを事前に明確化しておくことが重要です。
代引きの場合、顧客が商品を受け取れない状態が長く続いてしまうと運送会社によって自動的に返品処理がなされてしまうケースがあります。その際の送料負担はどちらが担うのか、その後もう一度商品を発送するのかなどを事前に取り決めておくことで、未然にトラブルを防止できます。
返送時の送料については、顧客が負担するケースが多い傾向です。また、商品が一度返送されたあと、顧客が再度商品を受け取りたい場合の条件を設定しておくことも大切です。再発送には追加の送料が発生するため、その負担者や再発送までの手続きを明確にしておきましょう。
さらに、商品を受け取ることができなかった場合の顧客からの連絡方法や、問い合わせ窓口の情報を明確に案内することも重要です。顧客が迅速に状況を報告できるようにすることで、スムーズな問題解決につながります。
代引き設定を楽にするおすすめアプリ3選
Shopifyの標準機能では代引き手数料を含めた合計金額の表示ができませんが、Shopifyアプリを活用することで、その点を解消することが可能です。また、Shopifyアプリには代引き決済をスムーズにする様々な機能も搭載されているためより代引きの導入が楽になります。
ここでは、おすすめのアプリを3つ紹介します。
1.配送カスタム.amp
「配送カスタム.amp」とは、日本向けのさまざまな条件に応じて自由に送料の設定ができる国産Shopifyアプリです。
本アプリを活用することで、代引き配送の送料設定が可能となります。お客様が「代引き」を選択した場合、商品注文時に商品代金の他に、代引き手数料を含めた送料の表示が可能となります。これにより、個別に代引き手数料を再計算して、お客様に通知する必要が無くなります。
本機能を通じて、お客様は商品注文時に正しい支払い金額を把握でき、スムーズな代引き決済を実現できます。
ユーザーの様々なニーズに応えられる、ユーザビリティの高いECサイトを目指すなら、配送カスタム.ampの導入がおすすめです。
【このアプリでできること】
- 代引き配送の送料設定
- エリアごとの配送料設定(都道府県/地方区分/郵便番号/離島・沖縄)
- 小型便・クール便など商品タグごとの配送料設定
- 商品重量ごとの配送料設定
- 宅配業者(カンガルー置き配便)のシステムとの連携
- 特定の期間のみを対象にした送料設定
より詳細な機能を知りたい場合は、配送料カスタム.ampのページをぜひご覧ください。
価格(14日間の無料体験あり)
ベーシックプラン |
---|
$12/月 |
2.ship&co
「Ship&co」は、店舗から受注データをリアルタイムに同期でき、国内・海外の運送会社の送り状・インボイスを簡単に発行できる配送管理アプリです。また、佐川急便、ヤマト運輸、日本郵便(ゆうパック)の代金引換伝票を作成できます。
出荷業務に関わる様々な機能を、1つの画面で管理できます。
- 送料比較
- 送り状・インボイス発行
- 受注ステイタス自動更新
- 追跡番号同期
- 発送通知メール自動送信
- 代金引換伝票の作成
そのため、複数EC店舗を一括管理している方にとって、非常に便利なアプリだと言えるでしょう。ただし、代引き手数料の設定は手動で行なう必要があるため、注意が必要です。
上記機能は国内発送の場合、ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便に対応しており、海外発送の場合FedEx・UPS・DHL・国際郵便に対応しています。さらに、ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便・国際郵便の送り状を1度に50通まで一括発行でき、作業時間の大幅な削減が可能です。
従量課金プラン | 月額割引プラン | ボリュームプラン(エンタープライズ向け) |
---|---|---|
¥33/件(税込み) | ¥2,090/月(税込み) | 要問合せ |
3.MR.DAIBIKI
「MR.DAIBIKI」は、ECストアで代引決済を選択したユーザーに対し自動で手数料を計算し、手数料を含む総額の支払い金額をメールやSMSで顧客に通知できるアプリです。
また、注文金額も手数料を含めた金額に自動で更新されるため、店舗側での注文情報の編集は不要です。
【このアプリでできること】
- 代引き手数料を注文金額に応じて最大10種類まで設定可能
- 様々な金額の代引き決済に対応できる
- 商品お届け時のトラブルやクレームを防げる
価格(10日間の無料体験あり)
BASIC | STANDARD | PREMIUM |
---|---|---|
$7/月 | $14/月 | $30/月 |
各社の代引き手数料
ここでは、下記配送業者の代引き手数料を一覧で紹介します。
- ヤマト運輸
- 佐川急便
- 日本郵便
配送業者ごとの手数料の違いを理解し、どの事業者を利用するかの判断に役立てていただけると幸いです。
ヤマト運輸
2024年6月時点でのヤマト運輸の代引き手数料は下記の通りです。ヤマト運輸では、現金だけでなく、クレジットカードや電子マネーも利用可能です。利用できるクレジットカード・電子マネーはこちらからご確認ください。
1回の支払における代金引換額は300,000円までです。購入者による商品受け取り辞退などで取引が成立しなかった場合でも代引手数料は発生します。商品代金の領収書は通販事業者に代わりヤマト運輸が発行してくれます。1件あたりの代金引換額が55,000円(税込)以上となる場合、追加で印紙代相当額220円(税込)が必要になります。
代金引換額 | 代引手数料(税込) |
---|---|
~9,999円 | 330円 |
~29,999円 | 440円 |
~99,999円 | 660円 |
~300,000円 | 1,100円 |
佐川急便
2024年6月時点での代引手数料は以下の通りです。
佐川急便では、現金での支払い以外に、複数のクレジットカードやデビットカードでの決済が可能です。取扱いサイズは、3辺合計が260cm以内、重量50kg以内かつ1人での扱いが可能な荷物が対象です。
代引き決済の上限金額は500万円で、代引金額が50万円を超える場合は、代引手数料+50,000円(税込み55,000円)の配達手数料が発生します。購入者による商品受け取り辞退などで取引が成立しなかった場合でも代引手数料は発生します。
代金引換額 | 代引手数料(税込) |
---|---|
1万円以下 | 330円 |
3万円以下 | 440円 |
10万円以下 | 660円 |
30万円以下 | 1,100円 |
50万円以下 | 2,200円 |
60万円以下 | 6,600円 |
60万円超は10万円増すごとに | 1,100円(税抜1,000円)を加算 |
日本郵便
2024年4月時点での代引手数料は以下の通りです。日本郵便での代引き決済が可能な荷物は、ゆうパックに限ります。
代引き上限は30万円までです。30万円を超える場合、セキュリティサービス(+380円)を利用する必要があります。この場合、上限金額は50万円までとなります。
代金引換額 | 代引手数料(税込) |
---|---|
30,000円まで | 330円 |
100,000円まで | 550円 |
200,000円まで | 880円 |
300,000円まで | 990円 |
500,000円まで(セキュリティサービスの利用が必要) | 1,430円 |
代引き以外の決済方法
Shopifyには、代引き以外にも豊富な決済方法が用意されています。
クレジットカードの利用に抵抗がある層に対し有効な決済方法としては、「携帯キャリア決済」や「銀行振り込み」、「コンビニ決済」などがユーザーニーズを満たせるでしょう。
Shopifyペイメントの利用がラクでおすすめ
代引き以外の決済方法であれば「Shopifyペイメント」を利用するのがおすすめです。初期費用や月額費用が無料であり、誰でも導入しやすいのが特徴といえます。各種クレジットカードからApple Pay・Google Payなどといった決済方法にも対応しています。
ShopifyペイメントについてはShopifyのデフォルトで用意されているので、管理画面で設定をオンにしてみてください。
代引き以外の決済方法をさらに詳しく知り、より使いやすいショップにしたいと考えている方は、ぜひ下記の記事も併せて読んでみましょう。
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まとめ
代引きの導入により、クレジットカードを持っていない層や、情報入力に抵抗がある層の顧客もターゲットにでき、顧客層を拡大できる可能性がある一方でデメリットもあります。自身のストアのユーザーにとって代引き決済は有効であるかよく考えた上で実装することをおすすめします。
もし代引き決済を導入する場合、Shopifyの標準機能では代引き手数料を含めた合計金額を表示できないため、Shopifyアプリの導入がおすすめです。アプリを導入することで、決済画面に正確な支払金額を表示でき、ユーザーの混乱を未然に防ぐことができます。
本記事が少しでも代引き決済導入を考える上で参考になっていれば幸いです。
Shopifyの送料設定なら「配送カスタム.amp」アプリがおすすめ
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