目次
「ストアを運営していくにあたり、ポイントアプリを導入するべきかどうか悩んでいる」
「ポイントサービスを取り入れることで、どのようなメリットがあるのだろう」
Shopifyでストアを運営している方の中には、上記のような悩みや疑問を持つ方もいるでしょう。ポイントサービスを導入することのメリットや、導入前の準備事項を把握しておくことで、スムーズかつ効率的なECサイトの運営が実現できます。
本記事では、Shopifyにおけるポイントサービスとは何か、ポイントサービスアプリを選ぶ際の注意点を紹介しています。また、サービス導入前の準備事項や、おすすめアプリについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
Shopifyでポイントやメンバーシッププログラムを導入するなら「ポイント&メンバーシップ.amp」アプリがおすすめ
Shopifyアプリ「ポイント&メンバーシップ.amp」を使えば、リピート購入の促進やロイヤリティの向上を実現します。
・ストア独自のメンバーシップサービスの作成
・ストア運営に合わせた柔軟なポイント設定
・会員登録やSNSシェアなどをストア独自のミッションを設定
・保有ポイント数に応じた会員ランクの設定
いまなら30日間の無料体験付き。より顧客を惹きつけるためのShopify運営を考えている方はぜひお試しください。
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ポイントサービスとは?
ポイントサービスとは、ユーザーがストアで商品購入や特定の行動をした際にポイントを付与する仕組みを指します。
ポイントサービスの導入により、繰り返し同じストアで購入した場合のインセンティブをポイントとして顧客に付与できます。また、ポイントプログラムを通じて顧客の購買傾向や好みを把握しやすくなり、よりパーソナライズされた購買体験を提供することも可能になります。そのため、競合に差をつけるためにも、Shopifyストアにポイントサービスを取り入れることは有効です。
Shopifyの基本機能にはポイント機能が含まれていないため、ポイントサービスの仕組みを導入したい場合はShopifyアプリの導入を検討する必要があります。
ポイントサービス導入のメリット
ポイントサービスを導入することによって期待できるメリットの一例を、以下でそれぞれ詳しく説明します。
顧客のリピート購入を促進
1つ目は顧客のリピート購入を促進できる点です。多くのリアル店舗でポイントカードが導入されているように、Shopifyストアでも同様にポイントサービスを導入することによって、「ポイントをここまで貯めたいから買ってみよう」というように顧客の購買意欲を促進できます。
上記の結果、顧客のロイヤリティが高まり、リピート購入を行ってくれるユーザー層の増加が期待できるというわけです。
顧客単価の向上
顧客単価を向上できる点もメリットといえます。例えば「●曜日は限定でポイントが2倍」「毎月●日は限定でポイントを特別付与」などといったように、商品購入によってポイントが増加する日を決定してみましょう。
ポイント特別付与の日があるだけでも顧客はお得だと感じるようになり、必然的に単価の上昇が望めます。
LTV向上
顧客単価の向上と繋がりますが、ポイントアプリを効果的に活用することによって、顧客側のLTV(Life Time Value=顧客生涯価値)が向上します。
自社のShopifyストアの利用開始から終了まで快適にショッピングを楽しんでもらえるようになり、たとえストアが閉じたとしても顧客の記憶に大きく残るようになるでしょう。
競合との差別化
もし競合他社がポイントアプリを有効活用してストアの運営を行っていない場合、競合他社との差別化を図ることができます。
差別化が実現することによって、競合他社に負けない価値を顧客に提供し、自然と顧客が増加することにつながります。差別化はマーケティングにおける必須要素でもあるため、ポイントアプリは効率的に差別化できる機能です。
顧客満足度の向上
顧客のリピート購入、LTV向上などといった点を総合的に見ると、ポイントアプリを導入することによって顧客満足度の向上が期待できます。
ポイントを貯めてお得にショッピングを行うことが顧客にとっての楽しみやモチベーションになることもあり、顧客側だけではなく事業者側にも長期的に見ればメリットが見込めるはずです。
ポイントサービス導入のデメリット
次に、ポイントサービスを導入するとどのようなデメリットが発生し得るかを説明します。
メリットだけではなくデメリット・注意点も同時に理解しておくことで、ポイントサービスの導入を成功させやすくしましょう。
ランニングコストの発生
ポイントサービス導入にはアプリが必要です。そのため、アプリを購入するための初期費用がかかる場合や、また契約を続けるためのランニングコストが必要不可欠です。
Shopifyのアプリは法人事業者であれば無理なく支払える程度の規模感であることがほとんどですが、事業者によってはShopifyストアに掛けられる予算が限られていることもあるでしょう。そのため、ランニングコストがどのくらい発生し得るのか、また期間はどのくらいなのかといった点を可視化しておくことが重要です。
問い合わせ対応などの手間が増える
ポイントサービスを導入すると、顧客からサービスに対する口コミであったり、またトラブル発生などの対応であったりといった対応が必要になります。そのため、問い合わせ窓口となる担当者の用意や、また対応に割く時間の算出といった手間が増加することは注意しておくべきです。
また、ポイントによるShopify上の支払いは、会計上では「ポイント引当金」として処理する必要があります。そのため、問い合わせ対応だけではなく会計処理においても手間が発生するといえます。
ポイントシステムが複雑だと捉えられ利用率が低下
ポイントサービスの設計にもよりますが、もしポイントが付与されるシステムが複雑なものになってしまう場合、顧客の利用率が下がることも予想されます。
これを防ぐためにはポイント付与をシンプルなものにする、といった事前設計が必要不可欠です。
ポイントシステムの不正利用リスク
適切にポイントシステムを整備しない限り、悪意のある顧客にポイント付与のサービスが不正利用される恐れもあります。Shopifyでは他人のクレジットカードを利用して高額の購入をするような「不正注文」と呼ばれる事態もしばしば起こっており、こうした問題が起きるとポイントが過剰に付与されるなどのリスクが起こり得ます。
もちろん不正注文は犯罪にあたるため法律によって罰せられますが、事業者側はこうした事態が発生し得ることも想定したうえで、設計を行うようにしましょう。
必ず売上が向上するとは限らない
ポイントサービスを開始したからといって、必ず売上が向上するとは限りません。ポイントサービスは顧客にとってお得に商品を購入できるため魅力的に映りますが、そもそも商品が顧客にとって有益ではない場合や、またポイントシステムがお得に感じられないものであった場合には、売上を立てることは難しいといえます。
自社のブランド方針や顧客のニーズと照らし合わせながら、適切にポイントサービスの導入を進めていくことが必要です。
日本語に対応したおすすめアプリを紹介
ここでは、日本語対応しているアプリを7つ紹介します。
アプリの概要や特徴、課金形態について紹介しているので、自社に合ったアプリを選ぶ際の参考にしてください。
1.ポイント&メンバーシップ.amp
ポイント&メンバーシップ.ampは、ストア独自のメンバーシップサービスを簡単に構築できるアプリです。ユーザーは会員専用マイページから、保有ポイントや会員ランクなどの情報を一目で確認できます。
【このアプリでできること】
- カスタマイズの自由度が高い
- ストアに合わせたポイントの設定が可能
- ポイントの有効期限や付与率も自由に設定可能
- ストア独自のミッションを設定し、ミッションをクリアした会員へのポイント付与ができる
- 会員ランク設定機能も搭載
- 保有ポイントに応じたランク分けや、ランク別の特典提供なども可能
より詳細な情報を知りたい方は、ポイント&メンバーシップ.ampの詳細ページも参考にしてみてください。無料プラン・30日間の無料体験も用意されているので、気になる方は試してみると良いでしょう。
■価格(30日間の無料体験あり)
BASIC | ADVANCE | PRO |
---|---|---|
無料インストール ※会員1人につき$0.24の従量課金 | $48/月 ※会員1人につき$0.12の従量課金 | $96/月 ※会員1人につき$0.06の従量課金 |
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2.Easy Points
Easy Pointsは、多数の特典ポイントや会員ランクなどの機能を備えているポイントアプリです。
【このアプリでできること】
- 実店舗とのポイント共有
- 他のアプリとの統合
- CSVファイルのインポート・エクスポート
- 他システムからのポイント移行やデータ管理
- ポイントの還元率や手動によるポイントの付与や調整、対象設定、有効期限の設定など、詳細なポイント管理オプションあり
- ストアのニーズに合わせた細やかなポイント戦略を展開可能
■価格
フリー | ベーシック | プロ | エンタープライズ |
---|---|---|---|
無料インストール ※301人目から1人当たり $0.30 | $50/月 ※501人目から1人当たり $0.22 | $180/月 ※2001人目から1人当たり $0.18 | $425/月 ※5001人目から1人当たり $0.10 |
3.どこポイ
どこポイは、ECサイトと実店舗の両方でポイント管理を実現するための総合ポイント管理アプリです。Shopifyストアに簡単に組み込むことができ、幅広い機能を使用できます。
【このアプリでできること】
- Shopify Flowとの連携を含む他のアプリやECシステムとの統合
- 会員ランクに応じてポイント付与率を変更する機能搭載
- レビュー投稿、LINEなど他のアプリとの連携も可能
- 導入前の相談から導入後のサポートまで、メールやチャットでサポートを受けられる
- 管理画面上で詳細な設定を一気に行うことができ、操作方法が分かりやすい
■価格(14日間の無料体験あり)
ライト | ベーシック | プロ | エンタープライズ |
---|---|---|---|
無料 ※プラン料金内ユーザー数を超えた場合ユーザーごとに$0.25 | $49/月 ※プラン料金内ユーザー数を超えた場合ユーザーごとに$0.2 | $199/月 ※プラン料金内ユーザー数を超えた場合ユーザーごとに$0.12 | $997/月 |
4.MR.POINT
MR.POINTとは、コーディングの知識がなくても簡単にインストール可能なポイントアプリです。迅速に導入でき、直感的に操作できる画面設計になっています。
【このアプリでできること】
- POSシステムとの互換性があるため実店舗とオンラインストア間でのポイント管理を一元化できる
- 商品ごとに異なるポイント倍率の設定
- 会員ごとの報酬ポイントの付与率の変更
- 細かいカスタマイズが可能
- 他のECプラットフォームからのポイントデータ移行サポートも提供
- ユーザーは他のECサイトで貯めたポイントをShopifyでもそのまま使用できる
■価格
FREE | STANDARD | PREMIUM | ENTERPRISE |
---|---|---|---|
無料インストール ※利用日数10日間まで無料 | $26/月 ※月間注文件数500件まで$26 | $40/月 ※月間注文件数1000件まで$40 | $60/月 ※月間注文件数2500件まで$60 |
5.LL: Loyalty Rewards Referrals
多くの言語に対応したポイントアプリです。このアプリでは、日本語だけでなく英語やドイツ語、スペイン語、フランス語、イタリア語、韓国語、ブラジルのポルトガル語、ロシア語、中国語など多くの言語に対応しているため、さまざまな国の顧客に対応できます。
【このアプリでできること】
- ポイント機能の多言語対応
- 紹介プログラム制度あり
- キャンペーンリンク機能あり
- クーポン設定も可能
- 既存顧客にお店を紹介してもらうキャンペーンを開催できる
- プレゼントやギフト、店舗クレジット、割引コードなど、さまざまな方法でのポイント提供が可能
■価格(7日間の無料体験あり)
FREE TO INSTALL | STARTER | GROWTH |
---|---|---|
無料※7日間 | $29/月 | $69/月 |
6.PoingPong
「PoingPong」は、ポイント機能とレビュー機能が一体となったアプリです。お買い物だけでなく、レビュー投稿でもポイントを付与できるため、ユーザーからのレビューを効率よく集められるでしょう。
【このアプリでできること】
- 購入時にポイントを自動付与
- 1ポイント1円として使用可能
- OnlineStore2.0対応のテーマならノーコードでインストール可能
■価格(14日間の無料体験あり)
ベーシックプラン |
---|
$20/月 |
7.VIP
「VIP」は、オンラインストア・実店舗・モバイルアプリなど複数チャネルのポイントや館員制度を一元管理できるアプリです。ECストアだけでなく、実店舗の運営を行っているストア運営者にとって便利な機能が揃っています。
【このアプリでできること】
- 顧客に対しオンラインストア・実店舗・アプリで共通の会員ランクを提供できる
- リワードプログラムによって顧客に様々なポイント利用の選択肢を提案できる
- 誕生日ポイントなど、複雑な条件の設定も可能
■価格
ベーシック(年間契約) | エンタープライズ(年間契約) |
---|---|
$300/月1年に1回$3,600を請求 | $2,000/月1年に1回$24,000を請求 |
アプリを選ぶ際の注意点
ここでは、ポイント機能が搭載されたShopifyアプリを選ぶ際の注意点を解説します。注意点を事前に理解しておくことで、自社に合ったアプリを選択できるでしょう。
1.やりたいことが実現できるか
Shopifyでポイントアプリを選ぶ際、最も重要なのは「やりたいことが実現できるか」を確認することです。そのためにまずは、自身のストアでどのようなポイントサービスを提供したいかを明確にする必要があります。
具体的には、ポイントの付与方法や使用方法、有効期限、ポイントによる特典の種類など、ストアの販売戦略にマッチしているかを検討する必要があります。
また、ポイントを割引やクーポンとして利用できるか、特定の商品にのみ適用できるかなど、顧客にとって魅力的かつわかりやすいポイント利用設計ができるかも重要です。
2.ユーザービリティは高いか
ポイントアプリを選ぶ上で、ユーザーが直感的かつわかりやすく操作できるかも重要な要素です。
例えば、ユーザーが保有ポイント残高や有効期限を簡単に確認でき、ポイントを自動的に決済に適用できる機能があれば、ユーザー体験を大きく向上することに繋がり、ポイント利用率も上がるでしょう。
操作が複雑な場合やポイントをスムーズに活用できない場合、ユーザーのフラストレーションにも繋がり、今後そのストアでは買い物をしないという選択肢を作ってしまう可能性もあるでしょう。そのため、操作画面のわかりやすさや、決済時にスムーズにポイント利用できるかを重視したアプリ選びが大切です。
3.日本語対応しているか
Shopifyは世界中で広く利用されているECサイトプラットフォームであるため、日本語対応のアプリは限られています。多くのアプリは英語対応が基本であるため、Google翻訳などを使って日本語に変換することは可能ですが、日常的な運用を考えた場合得策とは言えません。
また、日本のECサイトを利用するユーザーの場合、ポイント利用の説明が英語だと、それだけで利用を断念するリスクもあります。そのため、日本企業が開発し、日本語でのサポートが受けられるアプリを選ぶことがおすすめです。
4.カスタマイズの幅
アプリを導入する際、どの要素でどのくらいカスタマイズできるかを確認しておくことが重要です。カスタマイズ性が高いアプリであれば、店舗のブランドイメージやコンセプトを統一させられるため、ユーザーは違和感を抱くことなくスムーズにアプリを利用できます。
確認するポイントとして、アプリ内で使用する色やフォント、ロゴを自店舗のブランディングに合わせて変更できる機能があるかが挙げられます。また、期間限定のプロモーションやイベントに合わせて、ポイントの獲得率を一時的に変更するような柔軟性も、顧客のエンゲージメントを高めるために重要です。
さらに、ユーザーがポイントをどのように獲得し、どのように使用できるかについてのルールもアプリによって異なるため、これらの設定を自由に調整できるかを事前に把握しておくことも大切です。
5.費用対効果
アプリ導入時には、そのアプリにより得られる収益増加の見込みと運用コストを慎重に検討する必要があります。高額なアプリが必ずしも最良の結果を出せるとは限らないため、ストアの規模や目標、やりたいことを明確にしたうえでアプリを選ぶことが重要です。
多くのアプリでは試用期間が設けられているため、この期間を活用してアプリの使い心地やストアに適しているかを確かめると良いでしょう。
以下、本記事で紹介したアプリ費用の比較です。
アプリ名 | プラン名 | 費用 | 備考 |
ポイント&メンバーシップ.amp | BASIC | 無料インストール 30日間の無料体験あり | 会員1人につき$0.24の従量課金 |
ADVANCE | $48/月 | 会員1人につき$0.12の従量課金 | |
PRO | $96/月 | 会員1人につき$0.06の従量課金 | |
Easy Points | フリー | 無料インストール | 301人目から1人当たり $0.30 |
ベーシック | $50/月 | 501人目から1人当たり $0.22 | |
プロ | $180/月 | 2001人目から1人当たり $0.18 | |
エンタープライズ | $425/月 | 5001人目から1人当たり $0.10 | |
どこポイ | ライト | 無料 | プラン料金内ユーザー数を超えた場合ユーザーごとに$0.25 |
ベーシック | $49/月 | プラン料金内ユーザー数を超えた場合ユーザーごとに$0.2 | |
プロ | $199/月 | プラン料金内ユーザー数を超えた場合ユーザーごとに$0.12 | |
エンタープライズ | $997/月 | ||
MR.POINT | FREE | 無料インストール | 利用日数10日間まで無料 |
STANDARD | $26/月 | 月間注文件数500件まで$26 | |
PREMIUM | $40/月 | 月間注文件数1000件まで$40 | |
ENTERPRISE | $60/月 | 月間注文件数2500件まで$60 | |
LL: Loyalty Rewards Referrals | FREE TO INSTALL | 無料※7日間 | |
STARTER | $29/月 | ||
GROWTH | $69/月 | ||
PoingPong | ベーシック | $20/月 | |
VIP | ベーシック(年間契約) | $300/月1年に1回$3,600を請求 | |
エンタープライズ(年間契約) | $2,000/月1年に1回$24,000を請求 |
無料期間、あるいはフリープランが設けられているアプリであれば、安心して試せるでしょう。
ポイントを設計するための基本的な手順
ここではポイントサービスを導入するまでの流れを詳しく解説しています。
ポイントの仕組みをどのように設計するべきかを理解することで、効果的なポイントプログラムの設計が可能です。
ステップ1:目的の明確化
まずは何を目的にポイントサービスを導入するかを明確にします。
様々な目的が考えられますが、一般的には下記のような項目が挙げられます。
- 新規顧客を獲得したい
- 既存顧客のリピート率を向上させたい
- 特定商品の売上を向上させたい
- 他ストアとの差別化を図りたい など
目的を明確にすることで、どのようなポイントプログラムを設計すべきかが見えてきます。
以下でそれぞれのケースに応じた対処法を簡単に紹介します。
新規顧客を獲得したい場合
新規顧客を獲得したいときのポイントアプリの仕様設計には、以下のような戦略が有効です。
1.初回購入特典 | 顧客が初めて自社ストアで購入する際に、通常よりも2倍といったように特別なポイントを付与します。 |
2.紹介プログラム | 既存顧客が新規顧客を紹介した場合、紹介者と新規顧客の両方にポイントを付与します。これによって顧客が倍増し、結果的に売上がアップします。 |
3.新規会員登録ボーナス | 新規会員登録時にポイントを付与することで、顧客基盤を拡大します。 |
上記3つの戦略を一気に行うのは難しいため、1つ1つ自社ストアで出来そうなものから吟味して実行すると良いでしょう。
既存顧客のリピート率を向上させたい場合
既存顧客のリピート率を向上させるためには、以下のようなポイントプログラムが効果的だと考えられます。
1.購入頻度に応じたボーナスポイント | 一定期間内に複数回購入した顧客に対して、ボーナスポイントを付与します。 例えば、1ヶ月に3回以上購入した場合に追加ポイントを付与すると「また買おう」という気持ちにさせられます。 |
2.誕生日や記念日の特典 | 顧客の誕生日や特定の記念日にポイントを付与することで、特別感を演出し、リピート購入を促します。 |
3.ロイヤリティプログラム | 購入金額や購入回数に応じてランクを設定し、ランクが上がるごとに特典やポイント付与率を増やすことで、継続的な利用が促せます。 |
自社ストアのブランド力や顧客1人あたりの単価によって、できる施策は変わってきます。あまりにも高価な商品を取り扱うストアであれば購入頻度に応じたポイント付与は難しいかもしれませんが、誕生日特典であれば多くの企業で導入されているため使いやすいかもしれません。
特定商品の売上を向上させたい
もし特定商品の売上を向上させたい場合には、以下のようなポイントプログラムが有効です。
1.特定商品のボーナスポイント | 特定の商品を購入した際に、通常より多くのポイントを付与します。またこれを周知することで、商品の購入を促進します。 |
2.期間限定キャンペーン | 特定の商品に対して期間限定でポイントを多く付与するキャンペーンを実施します。 例えば、セール期間中にその商品を購入すると2倍のポイントがもらえるなどが挙げられます。 |
3.セット販売 | 特定の商品と他の商品をセットで購入するとボーナスポイントが付与される設計にします。 関連商品の売上も同時に向上できます。 |
セット販売については以下の記事でも詳しく解説しているため、仮に「効率的に売上を立てたいけれど上手いやり方が分からない」と感じている方はご覧ください。
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他ストアとの差別化を図りたい場合
他ストアとの差別化を図りたい場合、以下のような施策を打つのが効果的です。
1.カスタマイズ可能なポイントプログラム | 顧客が自分の好みに合わせてポイントの使い道を選べるようにすることで、個別のニーズに対応させます。 例えば、ポイントを寄付に使えるオプションを提供するなどが挙げられます。 |
2.他ストアではできない体験を提供 | ポイントを使って特別なサービスを提供します。 例えば、VIPランクの顧客向けの限定イベントや特別なサービスを提供するなどがあります。 |
特に会員ランクに応じたサービスはストアに対する顧客のロイヤリティを高めることにもつながるため、継続的に顧客を結びつけておくことができます。and.dが提供する「ポイント&メンバーシップ.amp」では会員ランクの設定を簡単に行えます。他ストアとの差別化に悩んでいる方は特にチェックしてみてください。
ステップ2:ポイント獲得方法の設定
次に、どのような条件をクリアすればポイントを獲得できるかを決めましょう。
条件には、下記のようなものが挙げられます。
- 購入金額に応じたポイントの付与
- 新規登録や友達紹介でのボーナスポイント
- 商品レビューやSNSでのシェアに対するポイント など
条件を明確かつ顧客にわかりやすく提示しておくことで、顧客は積極的に条件クリアを目指し、結果としてブランドの拡散やレビュー数の増加にも繋げられます。
ステップ3:ポイント利用方法の設定
ユーザーがポイントを獲得後、どのように使用できるかについてもあらかじめ決めておきましょう。
ポイントの利用方法については、下記のようなものが挙げられます。
- 購入時の支払に1ポイント1円として使用できる
- 特定の商品と交換できる
- 次回以降の購入時に利用できる など
ポイントの使い道が明確であれば、顧客はポイントを利用する価値を簡単に理解でき、積極的な活用を期待できます。
ステップ4:ポイント有効期限の設定
ポイントに有効期限を設定することで、顧客は期限内にポイントを使い切りたいと考えるため、一定期間内でのストア利用を促進させられます。有効期限は、短すぎず長すぎず、顧客にとって適切な期間に設定することが重要です。
例えば、獲得から1年間、または特定シーズンの終わりまでなど、顧客が次回の購入を計画しやすいように期限を設定します。顧客がポイントを獲得したとしても利用が困難となるような短い期間に設定してしまうと、消費者契約法10条によってその購入が無効とされる可能性があります。
ポイントサービスは簡単に導入できますが、上記のように消費者契約法、また他には景品表示法などの法律に触れないようある程度気をつける必要があるといえます。
ステップ5:ポイントアプリを導入
ポイントサービスの目的や利用方法が決まれば、次は実際にShopifyアプリを導入します。この際、ステップ1で明確にした目的を達成できるアプリを選ぶことが大切です。
また、上述した注意点を意識し、ストア運営者だけでなくユーザーにとっても使用しやすいアプリを選ぶよう心がけましょう。アプリによってはお試し期間が設けられているものもあるため、顧客にポイントサービスを知らせる前にテストとして自分で使用感を確認するのも良いでしょう。
ステップ6:ポイントサービスの説明
ポイントサービスとして使用するアプリが決まったら、顧客にポイントサービスを導入したことを知らせる必要があります。どのような条件でポイントが付与され、どのように利用できるかを詳しく説明することで、顧客はポイントプログラムを魅力的に感じ、積極的な参加が期待できます。
お知らせ方法としては、ストアへの掲載だけでなく、メールの配信や、SNSでの情報発信など複数の方法を組み合わせることで、より多くの顧客へ情報を届けることが可能です。
ステップ7:ポイントプログラムの改善と最適化を図る
ポイントプログラム導入後、定期的に顧客の反応や行動データを用いてプログラムの効果を定期的に分析し、必要に応じて改善や調整を行う必要があります。
分析時に注目すべき主な項目は以下の通りです。
- ポイントプログラム導入後の顧客の購買行動の変化
- ポイント利用率
- リピート購入の頻度
- 新規顧客の獲得状況
また、プログラムについての意見や満足度についてのフィードバックを集め、それをもとにプログラムを改善するのも有効です。フィードバックに基づいた改善は、ほかの顧客にとっても使いやすく魅力的なプログラムへと変化させ、プログラム全体の最適化を図ることが可能です。
ポイントサービスを導入し成功した企業事例
最後に、実際にポイントサービスを取り入れ、売り上げを向上させることに成功した企業の事例を紹介します。
どのような取り組みを行ったのかを知ることで、自社に活かせるポイントを見つけられるでしょう。
1.山梨県のスーパー「オギノ」|県全体でポイントサービスを展開
「オギノ」は山梨県を中心に展開するスーパーです。
■課題
1997年、オギノの本店正面に大手スーパーが新店を開きました。大手スーパーの売り場面積はオギノの約3倍で、品揃えと価格競争力においてオギノは圧倒的に不利な状況に置かれました。
■解決策
そこで同社は、ポイントサービスを武器に大手スーパーとの競争に打ち勝つ対抗策を講じました。オギノのポイントサービスの特徴は以下の通りです。
- 会員カードの利用率が93.5%と高く、顧客1人ひとりに合わせたクーポンを配信
- 直営売り場だけでなく、ガソリンスタンドや美容院などの提携店でもポイントを貯められ、ポイントが貯まりやすいシステムを採用
- 貯めたポイントは、ポイント券との交換やカタログギフトの選択など、顧客が本当に欲しいものと交換できる
- 提携店舗が山梨県内のホテル・旅館・温泉・カラオケ・映画・エステなど多岐にわたり、「山梨県のポイントサービス」としての地位を確立
- メーカーとのタイアップによるセールなどを行い、ポイントサービス全体のコストを抑える努力を継続
■成果
上記取り組みを継続した結果、ポイントサービスは成功し、大手スーパーは2年もたたずに撤退を余儀なくされました。オギノは地域住民から支持され、9期連続で増収増益を達成しています。
2.Sephora|Beauty Insider プログラム
Sephoraとは、世界中で化粧品販売を行っている企業です。北米だけでも1,700万人の会員を有し、会員による売上が全体の80%を占めています。
■課題
Sephoraは、ロイヤリティプログラムを通じ、顧客との関係性をさらに強化し、リピート購入率を高めたいと考えていました。しかし、商品を購入してもらう以外の方法で、どのように顧客とのつながりを深められるかかという課題に直面していました。
■解決策
Sephoraは、Beauty Insiderプログラムを通じて、以下の取り組みを行いました。
- 会員レベル制度の導入:Beauty Insider・VIB・Rougeの3つの会員レベルを設け、年間の購入金額に応じて特典を差別化することで、顧客のモチベーションを向上
- パーソナライゼーション:会員登録時に収集した美容に関する好みや外見情報を活用し、1人ひとりに合わせた商品推奨を実施
- コミュニティの構築:会員専用のオンラインフォーラムを設置し、美容愛好家同士が交流できる場を提供
- オムニチャネル戦略:実店舗とEコマースを統合し、顧客の購買行動を包括的に把握することで、シームレスな購買体験を提供することに成功
■成果
上記取り組みを続けた結果、SephoraのBeauty Insider プログラムは大成功を収め、会員のエンゲージメントが向上し、クロスセルが22%、アップセル収益が13〜51%増加しました。また、取引だけでなくコミュニティや感情的な要素に焦点を当てたロイヤリティプログラムにより、顧客との強い絆を築くことにも成功しています。
参照:Scale success story: Sephora’s Beauty Insider
3.株式会社シャトレーゼ|ポイントサービス「Cashipo」
株式会社シャトレーゼは、洋菓子や和菓子、アイスクリーム、パンなどを販売する菓子製造販売会社です。全国約450店舗を展開し、素材や製法にこだわった製品を提供しています。
■課題
シャトレーゼでは、会員制度「シャトレーゼクラブ」で蓄積した顧客情報を商品企画や販売促進に活用できていないという課題を抱えていました。また、ポイント制度の使いにくさや、店舗のPOSシステムと顧客管理システムがオンラインで連携していないことなど、いくつかの点で改善が必要でした。
■解決策
そこで同社は、「戦略的顧客管理システム」を構築。新会員制度「Cashipo」を開始し、ポイント制度を一新します。
シャトレーゼのポイントサービス「Cashipo」の特長は以下の通りです。
- ポイント制度を一新し、より使いやすく、特典も魅力的なものに改善
- POSシステムとCRMシステムがオンラインで連携し、リアルタイムでの顧客情報の活用が可能になった
- 会員一人ひとりの嗜好に合わせたメール配信などのピンポイント販促を実現
- ECサイトと店舗のポイントを統合し「リアルとネットで財布を1つ」にすることで利便性が向上
- 店舗のPOSレジ上に表示される顧客情報を活用し、店員とのコミュニケーションのきっかけづくりにも貢献
■成果
上記取り組みの結果、顧客情報の分析に基づいた商品企画や販促活動が可能となり、「商品のどこが良かったのか」「どの層のお客様が支持しているのか」「その層のユーザーはどのような嗜好を持っているのか」などを把握できるようになりました。
また、新会員制度「Cashipo」の会員数は順調に増加し、2014年9月時点で旧会員制度からの移行と新規会員を含め延べ320万人に達しました。この数字は当初の予定より約2割以上上回る結果となりました。会員数の増加に伴い、顧客情報の分析に基づいたメールを配信するなどピンポイントでの販促活動が可能になったため、来店の頻度と1回当たりの購入単価を上昇させることにも成功しました。
ポイントサービスを成功させる3つの共通項
前章の企業事例をもとに、ポイントサービスが成功するにはどのような共通点があるのかを分析してみました。ポイントアプリを活用して売上アップや顧客獲得を成功させるために参考にしてみてください。
1.顧客理解とパーソナライゼーション
3社とも、会員カードや顧客ロイヤリティを向上させるプログラムを通じて顧客データを収集し、そのデータを分析することによって顧客のニーズ・嗜好を深く理解しています。
またその分析事項に基づいて顧客一人ひとりに合わせたクーポン配信・商品のレコメンド、さらにはSephoraのようにECストアならではのコミュニケーションの取り方が重要です。どの企業も、顧客のことを第一に考えた体験を提供できています。これにより、顧客満足度を高め、エンゲージメントを向上させていることが分かります。
2. オムニチャネル戦略
Sephoraやシャトレーゼは、実店舗とオンラインを統合したオムニチャネル戦略を採用することで、顧客接点を増やし、事業者側にとっても顧客側にとっても効率的な購買体験を提供しています。
またSephoraのように会員専用のオンラインフォーラムなどを活用してコミュニティを構築するのも一つの選択肢です。顧客同士の繋がりを促進することによって、ブランドへの愛着が深まると考えられます。
3. 継続的に改善を重ねて進化する
顧客の声を収集することはマーケティングの基本ではありますが、3社ともこのヒアリングを丁寧に行っています。ヒアリング情報をもとにして自社内で徹底的に分析することによって、サービスや特典の改善に活かしているのです。
これにより、商品やサービスの品質向上はもちろん、競合他社との優位性も維持できている結果になっています。
まとめ
Shopifyでポイントプログラムを導入することにより、リピート購入の増加やLTVの向上が期待でき、ストアの売上安定化に役立ちます。
Shopifyの標準機能にはポイントプログラムがないため、ポイントサービスを開始したい場合はアプリを導入する必要があります。アプリを選択する際は、ストアで何がやりたいかを明確にした上で、自身のストアに最適なものを選ぶことで、より効果的な運用を実現できるでしょう。
Shopifyでポイントやメンバーシッププログラムを導入するなら「ポイント&メンバーシップ.amp」アプリがおすすめ
Shopifyアプリ「ポイント&メンバーシップ.amp」を使えば、リピート購入の促進やロイヤリティの向上を実現します。
・ストア独自のメンバーシップサービスの作成
・ストア運営に合わせた柔軟なポイント設定
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・保有ポイント数に応じた会員ランクの設定
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