2025.02.27

Shopifyでは売り切れ商品をどうする?売上を逃さないための施策を解説

Shopifyストアを運営する上で、売り切れは避けられない問題のひとつです。特に人気商品が突然在庫切れになると、顧客は別のストアへ流れてしまい、販売機会を失う可能性が高まります。しかし、適切な対応を取ることで、売上の損失を最小限に抑え、逆に販売促進につなげることも可能です。

Shopifyでは、売り切れ時の対応として、商品ページの表示・非表示設定、バックオーダー(予約販売)の活用、再入荷通知の設定など、さまざまな方法があります。また、在庫管理を強化することで、在庫切れのリスクを減らし、顧客の期待を裏切らない運営が可能になります。

本記事では、Shopifyの標準機能を活用した売り切れ対応策や、売上を逃さないための具体的な施策を詳しく解説します。さらに、在庫管理をスムーズに行うためのおすすめアプリや、売り切れを逆手に取ったマーケティング戦略についても紹介します。自社ストアの売り切れ時の適切な対応方法が知りたいと考えている方は最後までお読みください。

目次

Shopifyの標準機能でできる売り切れ時の対応

Shopifyでは、標準機能を活用することで、売り切れ時の対応を自動化できます。以下で2つの対応方法を解説します。

売り切れ商品の表示・非表示の設定方法

売り切れ商品をどのように扱うかは、ショップの方針によって異なります。Shopifyでは、在庫がゼロになった商品を「表示したまま」にするか「非表示にするか」を選択できます。

売り切れ商品をそのまま表示する場合は、顧客に商品があることを認識してもらえるメリットがあります。しかし、在庫切れが続くと、顧客が「このショップは品切れが多い」と感じてしまうリスクも考えられるでしょう。

売り切れ商品を非表示にする場合は、顧客が購入可能な商品だけを見ることができ、売り切れによるストレスを減らすことができます。しかし、非表示にしないと、そのまま検索結果などに残ってしまう場合があります。そのためSEO対策の観点からは、ページを削除すると検索順位に影響する可能性があるため注意が必要です。

在庫切れでも販売を継続する方法(事前予約・バックオーダー)

Shopifyの「在庫管理設定」を調整することで、在庫がゼロでも販売を続けることが可能です。

1つ目は、バックオーダー(予約販売)の設定です。商品ページで「在庫がなくても購入を許可する」設定にすることで、注文を受け付けた後に、入荷次第発送できます。特に、メーカーからの取り寄せ商品や、生産が間に合っていない人気商品に有効に働くでしょう。

2つ目は、事前予約販売を行うことです。事前予約機能を活用することで、在庫が切れる前に次回入荷分を予約販売することができます。これにより、売上機会を逃さず、需要を正確に把握することが可能になります。

Shopifyで在庫切れをした際に通知を受け取る方法

在庫がゼロになる前に適切な対応を取るためには、Shopify Flowを活用した自動通知の設定が有効です。

Shopify Flowを使うと、特定の商品が一定の在庫数を下回った際に、自動で管理者へ通知を送ることができます。これにより、在庫がなくなる前に補充の手配を行うことができ、売り切れによる機会損失を最小限に抑えられます。手順は以下のとおりです。

1. Shopify Flowアプリを開き、「ワークフローを作成」をクリックする
2. トリガーに「Product variant out of stock」を入力して選択する
3. アクションとして「Update product status」を入力して選択し、更新ステータスとして「Draft」を選択する
4. ワークフローを保存、をクリックして適用

上記の4ステップで簡単に通知を受け取れるようになるため、ぜひ活用してみてください。

Shopifyで売り切れ時の顧客離脱を防ぐ施策

売り切れが発生した際に、顧客がそのまま離脱してしまうのを防ぐために、以下2つの施策を取り入れてみましょう。それぞれ詳しく解説します。

「再入荷通知」機能を活用する

売り切れ商品のページに「再入荷通知を受け取る」ボタンを設置することで、在庫が復活した際に顧客へ自動でメールを送ることができます。これにより、購入意欲の高い顧客を逃さずに済みます。

代替商品のレコメンド表示で販売機会を維持する

売り切れの商品がある場合、代替商品を自動で表示することで、顧客の購入を誘導できます。たとえば、「この商品は売り切れですが、こちらの商品もおすすめです」といった形で、似たカテゴリの商品を提案すると、機会損失を減らすことができます。

Shopifyの在庫管理を適切に行うためのアプリ3選

効率的な在庫管理を行うためには、専用のアプリを活用するのも有効です。以下では、売り切れ時の対応も含め、おすすめの在庫管理アプリを3つ紹介します。

AnyLogi

Anylogi」は、物流業務を一括で管理できるクラウド型の在庫管理ツールです。入出庫管理、在庫管理、配送管理などを一元化し、物流コストの削減と業務効率の向上を実現します。Shopifyとの連携もスムーズで、在庫データの自動同期が可能です。

使える機能

  • 在庫がなくなる日を予測可能
  • データのエクスポートをストア分析に活用することが可能
  • 在庫予測通知のタイミングを柔軟に設定

日本語対応

  • あり

どんなストア担当者におすすめか

  • 在庫データの自動同期が可能なアプリを使いたい担当者
  • 在庫管理におけるオペレーションの負担を軽減したい担当者
  • 在庫管理をとにかく効率化したい担当者

費用

FreeStandardAdvancedEnterprise
無料$9.80/月$80/月$200/月

ロジクラ

ロジクラ」は、シンプルで使いやすい在庫管理ツールです。バーコードスキャン機能を活用して、在庫の入出庫を簡単に管理できます。リアルタイムで在庫状況を確認できるため、在庫の過不足を防ぎやすく、Shopifyとの連携も容易で在庫データの自動更新が可能です。

使える機能

  • バーコードスキャン機能で在庫の入出庫を迅速かつ正確に管理
  • 在庫状況をリアルタイムで把握し、在庫切れや過剰在庫を防止
  • Shopifyとの連携により、在庫データが自動で更新される

日本語対応

  • あり

どんなストア担当者におすすめか

  • 在庫の正確な管理を重視する担当者
  • リアルタイムで在庫状況を把握したい担当者
  •  Shopifyとの連携を重視する担当者

費用

無料インストール

はぴロジ

はぴロジ」は、ECサイト向けの在庫管理システムで、受注から出荷までの一連の業務をサポートします。自動化された在庫管理機能により、在庫の最適化が図れます。また、Shopifyとの連携により、在庫データのリアルタイム更新が可能です。

使える機能

  • 在庫の入出庫を自動で管理し、在庫の最適化を実現
  • 受注から出荷までのプロセスを一元管理し、業務の効率化をサポート
  • Shopifyとの連携により、在庫データがリアルタイムで更新されるため、常に最新の在庫状況を把握可能

日本語対応

  • あり

どんなストア担当者におすすめか

  • 受注から出荷までのプロセスを一元管理したい担当者
  • 在庫の自動管理を希望する担当者
  • リアルタイムで在庫データを更新したい担当者

費用

FreeStandardAdvancedEnterprise
無料$9.80/月$80/月$200/月

Shopifyの売り切れを逆手に取れるマーケティング戦略

在庫切れを「販売の損失」ではなく、「マーケティングのチャンス」として活用することも可能です。売り切れが起こる前、また起こった後にどのようにストア成長ができるか、以下で3つの代表例を紹介します。

「限定販売・希少価値」をもたせる

在庫切れをネガティブな要素ではなく、「入手困難な人気商品」や「数量限定の商品」として希少価値を演出する戦略が有効です。商品ページや広告で「限定入荷」「売り切れ続出」「次回入荷未定」「人気商品につき品薄」などの表記を取り入れることで、顧客に「今買わないと手に入らないかもしれない」という心理を働かせ、購入意欲を高めることができます。

例えば、NikeやSupremeのようなブランドは、あえて少量生産を行い、「入手困難なブランド」としてのイメージを確立しています。ECサイトにおいても、人気商品を一時的に在庫切れにすることで、次回販売時に話題性を作り出すことが可能です。

また、ストアページの上部などに「次回の販売開始までのカウントダウンタイマー」を設置し、「○月○日 20:00~限定販売開始」と告知することで、顧客がその時間にアクセスするよう促す手法も効果的です。

「事前予約販売」で売り切れを防ぐ

人気商品は売り切れやすく、顧客からの問い合わせも増えるため、在庫管理に課題が生じやすくなります。そこで、「売り切れる前に次回入荷分を予約販売する」戦略を取り入れることで、売上機会を逃さず、在庫管理の最適化も可能になります。

在庫がなくても入荷予定の商品を先に販売できるため、キャッシュフローが安定したり、どれくらいの注文が見込めるため在庫管理が安定したりといったメリットが受けられます。

再入荷時のプロモーション戦略を行う

売り切れ商品が再入荷した際に、適切なプロモーションを行うことで、リピーターの獲得や売上の最大化を図ることができます。ただ単に商品ページを更新するだけでなく、顧客とのコミュニケーションを強化することが重要です。

特にShopifyの「再入荷通知」機能を活用し、事前に登録した顧客へ自動で通知を送ることで、販売再開と同時に売上につなげることが可能です。

まとめ

Shopifyでは、売り切れ時の適切な対応を行うことで、機会損失を防ぎながら売上を維持することが可能です。標準機能を活用して在庫切れ時の表示を調整したり、再入荷通知を導入することで、顧客の離脱を防ぐことができます。

また、在庫管理アプリを活用することで、より効率的な運営が可能になります。売り切れを逆手に取ったマーケティング戦略を活用し、販売機会を逃すことなくストアの目標を達成しましょう。

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